インプラントの寿命は
何年ぐらい?

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インプラントは何年使える?

インプラントの寿命は何年?10年後の残存率と長持ちさせる方法

作成日:2025年11月15日 更新日: 2026年09月25日

インプラント治療を検討するとき、「何年くらい使えるのだろう」「将来、交換が必要になるのだろうか」と気になる方は多いでしょう。費用や治療期間を考えると、治療後の見通しを知っておきたいのは自然なことです。

この記事では、インプラントがどのくらい長く使えるかを示す研究結果、長持ちさせるためのケア、不具合が起きた場合の対応について解説します。

インプラントの寿命は何年?

インプラントは長期間使えることが期待できる治療法ですが、「必ず一生使える」「何年で交換する」と一律には言えません。まずは、研究で使われる「残存率」の意味から確認しましょう。

インプラントは何年使える?10年後の残存率

インプラントの長期使用について

インプラント本体の寿命を「平均○年」と一律に示すことはできません。一方、インプラント治療から10年後も本体が残っている割合は、研究で約9割以上と報告されています。
これは「10年で交換が必要になる」という意味ではありません。10年以上使い続けられる方も多い一方、使える期間はお口の状態や全身の健康状態、日々のケアなどによって異なります。

なお、研究でいう「インプラント本体が残っている」ことと、「人工歯を含めて問題なく使えている」ことは同じではありません。インプラント本体に問題がなくても、上に取り付けた人工歯などの修理・交換が必要になる場合があります。

参考文献:Long-term (10-year) dental implant survival: A systematic review and sensitivity meta-analysis

PubMed

ブリッジや入れ歯と比べて、インプラントは長持ちする?

インプラントを検討するとき、「費用がかかる分、ブリッジより長持ちするのか」は気になるところです。

インプラント上の単独の人工歯と、天然歯を支えにした従来型ブリッジについて、複数の研究結果をまとめたレビューでは、10年後の残存率はいずれも約9割でした。つまり、インプラントだけが長持ちし、ブリッジは数年で使えなくなるというわけではありません。

違いは、失った歯を何で支えるかです。ブリッジは周囲の歯を支えにします。インプラントは顎の骨に埋め込んだ人工歯根で支えるため、隣の歯を支えにする必要がありません。残っている歯をどう守るかまで考えて選べることが、インプラントの大きな特徴です。

入れ歯は外科処置をせずに歯を補える一方、使い続ける中で歯ぐきや噛み合わせに合わせた調整が必要になることがあります。どの治療にも「何年で寿命」という決まった期限はありません。今のお口の状態と、将来どの歯に負担がかかるかを一緒に考えることが大切です。

※「10年後に約9割」は、インプラント上の単独の人工歯と、天然歯を支えにした従来型ブリッジの残存率を比較した研究レビューに基づきます。残存率は、修理や調整が一度も不要だった割合ではありません。

参考文献:Pjetursson BE, et al. Comparison of survival and complication rates of tooth-supported fixed dental prostheses (FDPs) and implant-supported FDPs and single crowns (SCs). Clinical Oral Implants Research. 2007.

PubMedで論文を見る

インプラントの症例はこちら

インプラントを長く使ううえで大切なこと

インプラント周囲の歯ぐきと骨の状態

インプラントはむし歯にはなりませんが、周囲の歯ぐきに炎症が起こることがあります。炎症が進んで周囲の骨にも影響が及ぶ状態を「インプラント周囲炎」といいます。初期には自覚症状が乏しい場合もあるため、日々の清掃と歯科医院での確認が大切です。

歯周病の既往がある方は、インプラントだけでなく、残っている歯の状態も含めて管理する必要があります。

噛み合わせと人工歯の状態

歯ぎしりや食いしばり、噛み合わせの変化などによって、人工歯や部品に負担がかかることがあります。人工歯が欠けた、ネジが緩んだ、噛み合わせに違和感があるといった場合は、そのまま使い続けず歯科医院に相談してください。必要に応じて、人工歯の調整や修理、就寝時のマウスピースなどを検討します。

治療計画と継続的な管理

インプラントを埋め込む位置、顎の骨や歯ぐきの状態、人工歯の設計、治療後の清掃のしやすさも、長期的に使ううえで関係します。治療前には、見た目や噛み心地だけでなく、治療後にどのようなケアが必要かも確認しておきましょう。

全身状態や生活習慣も関係する?

喫煙、糖尿病、服用中の薬、顎の周辺への放射線治療歴などは、治療計画や治療後の管理を考える際に確認が必要な情報です。ただし、病名だけで「インプラントが何年持つ」と予測したり、治療の可否を決めたりすることはできません。

治療前に歯科医師へ伝えたいこと
項目 確認する理由 相談のポイント
喫煙 インプラント治療の経過に影響する可能性があります。 喫煙習慣を伝え、禁煙について相談しましょう。
糖尿病 血糖の状態などを踏まえて、治療計画を立てる必要があります。 治療状況や最近の検査結果を伝えましょう。
骨粗鬆症の治療薬 薬の種類、使用目的、投与方法などによって確認すべき点が異なります。 薬剤名と服用・投与歴を伝えましょう。自己判断で薬を中止しないでください。
血液を固まりにくくする薬 外科処置時の出血への対応を検討します。 薬剤名を伝え、処方医との連携が必要か相談しましょう。自己判断で薬を中止しないでください。
顎周辺への放射線治療歴 照射した部位や治療内容によって、外科処置の判断が変わります。 治療した時期と部位を伝えましょう。
その他の持病・服薬 治療や治癒に影響する可能性があります。 お薬手帳などを持参し、現在の治療内容を伝えましょう。

持病や服薬があっても、必ずインプラント治療を受けられないわけではありません。一方で、治療を延期したり、別の治療法を検討したりするほうがよい場合もあります。担当の歯科医師と、必要に応じて持病の主治医が確認したうえで判断します。

インプラントを長く使うためのケア

毎日のセルフケア

インプラントの周囲に汚れを残さないよう、歯ブラシに加えて、必要に応じて歯間ブラシやデンタルフロスなどを使います。人工歯の形によって清掃しやすい方法は異なるため、使用する道具や当て方は歯科医院で確認してください。

定期的なメンテナンス

歯科医院では、歯ぐきの状態、清掃状態、噛み合わせ、人工歯や部品の状態などを確認します。必要に応じて画像検査やクリーニングを行います。受診間隔はお口の状態やリスクによって異なりますが、一般的には数か月ごとを目安に、担当の歯科医師・歯科衛生士と決めていきます。

  • 自分に合った清掃方法を確認する
  • 歯ぐきの腫れや出血、噛み合わせの変化を伝える
  • 自覚症状がなくても、決められた間隔で状態を確認する

生活習慣と持病の管理

喫煙している方は禁煙について相談し、糖尿病などの持病がある方は、かかりつけ医による治療も継続しましょう。また、歯ぎしりや食いしばりが気になる場合は歯科医院に伝えてください。

不具合が起きたら、インプラントを入れ直す必要がある?

必ずしも再手術が必要になるわけではありません。人工歯や部品の不具合なのか、インプラント本体や周囲の組織の問題なのかによって、対応は異なります。

  • 人工歯が欠けた・外れた:状態に応じて調整、修理、交換を検討します。
  • ネジの緩みや噛み合わせの違和感:原因を確認し、部品や人工歯を調整します。
  • 歯ぐきの腫れや出血:周囲の炎症の有無を調べ、必要な処置と清掃方法の見直しを行います。
  • インプラント本体のぐらつき:早めの診察が必要です。状態に応じて除去や別の治療を検討します。

再治療が必要な場合の流れ

インプラント本体の除去や再埋入が必要な場合は、原因と周囲の骨・歯ぐきの状態を調べたうえで治療計画を立てます。以下は一例であり、すべての方が同じ順序で治療するわけではありません。

  1. まずは原因を調べます
    症状や噛み合わせを確認し、必要に応じて画像検査を行います。インプラント本体、人工歯、周囲の骨や歯ぐきのどこに問題があるかを調べます。
    歯科医師による診査のイメージ
  2. 今のインプラントを使い続けられるか判断します
    修理や処置で使い続けられるかを検討します。保存が難しい場合は、周囲の組織への影響を考慮して除去します。
    インプラント除去のイメージ
  3. 治り具合を見ながら、次の治療を考えます
    炎症や骨の状態を確認し、再埋入できるか、治癒を待つ必要があるかを判断します。治癒に必要な期間は状態によって異なります。
    治癒期間のイメージ
  4. 骨が足りない場合は、骨造成を検討します
    再埋入に必要な骨の量が不足している場合には、骨造成を検討します。骨造成と再埋入を同時に行うか、時期を分けるかは、診査結果によって決めます。
    骨造成のイメージ
  5. インプラントを入れ直すか、別の方法を選びます
    再埋入が適切と判断した場合は、新しいインプラントを埋め込みます。状態によっては、ブリッジや入れ歯なども選択肢になります。
    再治療のイメージ
  6. 選んだ方法で歯を補います
    再埋入した場合は、状態を確認して人工歯を装着します。ブリッジや入れ歯を選んだ場合も、それぞれの方法で歯を補い、噛み合わせやお手入れの方法を確認します。
    人工歯の装着イメージ

再治療の期間と費用

再治療にかかる期間は、インプラントを取り除く必要があるか、炎症や骨の不足があるか、骨造成を行うかなどによって変わります。治療前の診査を行わずに「何か月で終わる」と決めることはできません。

◆人工歯や部品の修理・交換で対応できる場合

インプラント本体を残せる場合は、人工歯や部品の状態に合わせて修理・交換を検討します。必要な通院回数や費用は処置内容によって異なります。

◆インプラント本体の除去・再埋入が必要な場合

除去後の治癒を待ち、必要に応じて骨造成などを行ってから再埋入します。治療期間が長くなる場合があるため、診査後に治療計画と費用の見積もりを確認してください。

交換費用と保証について

再治療の費用は、修理・交換する部分や必要な処置によって異なります。インプラント治療は原則として自由診療ですが、当初の治療に付いた保証が適用される場合もあります。

当院のインプラント治療には10年間の保証があります。保証の対象となる部分、無償対応の範囲、適用条件は保証規定をご確認ください。年2回以上の定期的なメンテナンスが適用条件となるため、治療前に内容をご案内します。

医療費控除の対象になるかどうかは、治療内容や支払状況などによって異なります。費用や支払い方法も含め、事前にご相談ください。

よくある質問(Q&A)

インプラントは一生使えますか?
一生使えるとは断言できません。一方、治療から10年後もインプラント本体が残っている割合は、研究で約9割以上と報告されています。使える期間には個人差があり、人工歯の修理・交換が必要になる場合もあります。
10年経ったら交換しなければなりませんか?
いいえ。10年は研究で経過を調べる際の区切りの一つであり、交換期限ではありません。インプラント本体や周囲の歯ぐき・骨、人工歯の状態を確認して判断します。
不具合が起きたら、必ず手術が必要ですか?
必ずしも手術が必要とは限りません。人工歯や部品の修理・交換で対応できる場合もあります。ぐらつき、腫れ、出血、噛み合わせの変化などがあれば、早めに歯科医院へご相談ください。
メンテナンスにはどのくらいの間隔で通えばよいですか?
適切な間隔は、お口の状態や歯周病の既往などによって異なります。担当の歯科医師・歯科衛生士と相談して決めましょう。当院の保証には、年2回以上の定期的なメンテナンスが条件となります。

インプラントの長期的な管理や、ブリッジ・入れ歯との選択で迷っている方も、当院の無料カウンセリングでご相談いただけます。お口の状態を確認し、治療の選択肢や治療後に必要なケアをご説明します。

コラム監修

監修者

柏クレイン総合歯科・
矯正歯科 理事長
鶴田 正

  • ・医療法人社団友正会 理事長
  • ・口腔外科医
  • ・インビザラインドクター

歯のトラブルでお悩みの方は、ぜひ一度「柏クレイン総合歯科・矯正歯科」にご相談ください。
丁寧なカウンセリングと診察に基づいた治療で、患者様の健康的な歯と口の状態をサポートいたします。

・好きな食べ物:温泉卵

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