- 歯ぎしりしている
- 歯を強く食いしばる癖がある
- 顎関節症で痛みがある
ボツリヌストキシン治療をご存じですか?
※自費診療となります
ボツリヌストキシン治療とは?
ボツリヌストキシン治療は、美容医療や医学的治療で広く用いられる非侵襲的な(身体を傷つけない)手法です。
この治療法は、ボツリヌス菌が産生する神経毒素を精製・加工した薬剤を使用します。
主に、しわやたるみの改善を目的とした美容治療として知られていますが、医療分野でも多岐にわたる症状の治療に活用されています。
美容目的では、額のしわ、眉間のしわ、目尻のしわなどを対象に、筋肉の動きを一時的に抑制することで、表情じわを軽減します。
医療分野では、多汗症、片頭痛、眼瞼痙攣、斜頸などの症状改善に効果を発揮します。
歯科の領域では歯ぎしりや顎関節症の治療にも応用されています。
治療は、細い針を使って対象部位に直接注射する方法で行われ、施術時間は短く、ダウンタイムもほとんどありません。
効果は通常3〜6ヶ月持続し、その後徐々に元の状態に戻ります。
ボツリヌストキシン治療は、比較的安全性の高い治療法として知られていますが、適切な知識と技術を持つ医療従事者による施術が不可欠です。
また、妊娠中や授乳中の方、特定の神経筋疾患がある方には適していないため、事前の医療相談が重要です。
※ボツリヌス菌を使用した薬剤全般はボツリヌストキシン製剤(ボツリヌストキシン注射)といいます。
ボツリヌストキシン治療の
効果
歯科領域におけるボツリヌストキシン治療は、顎顔面の筋肉に関連する様々な症状の改善に効果を発揮します。
主な効果は以下の通りです
- 歯ぎしりやくいしばりの軽減
- 食いしばりが原因で起こる頭痛の軽減や顎の痛みの緩和
- 歯の摩耗防止
- 顎関節症の症状改善
ボツリヌストキシン治療の効果は通常3〜6ヶ月持続し、その後徐々に元の状態に戻りますが、定期的な治療により長期的な効果の維持が可能です。
この治療は低侵襲(身体を傷つけない)で、短時間で終わるため、患者さんの負担が少ないのも大きな利点です。
ただし、適切な知識と技術を持つ歯科医師による施術が不可欠であり、個々の症状や状態に応じた適切な治療計画が重要です。
ボツリヌストキシン治療
メリット・デメリット
ボツリヌストキシン治療は、歯科においても様々な症状の改善に用いられる効果的な治療法です。
この治療法には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
– 低侵襲な処置で痛みが少ない – 即日効果が現れ始める – 日常生活への影響が少ない – マウスピースが必要なく、顎関節に負担をかけず楽に治療できる – 手術に比べてリスクが低い |
– 効果が一時的(3〜6ヶ月程度)で、定期的な治療が必要 – 保険診療ではないので費用が比較的高額 – 過度の使用で表情が不自然に – まれに副作用(頭痛、筋力低下など) – 妊娠中・授乳中は禁忌 |
ボツリヌストキシン治療は、即効性があり、低侵襲な治療法として多くの患者さまに選ばれています。特に、歯ぎしりや顎関節症の症状改善、さらには審美的な効果も期待できる点が大きな魅力です。
一方で、効果の持続期間が限られているため、定期的な治療が必要となります。
また、適切な量と施術技術が重要であり、過度の使用は自然な表情を損なう可能性があります。
ボツリヌストキシン製剤
の安全性
ボツリヌストキシン治療は、ボツリヌス菌が産生する外毒素であるボツリヌストキシンを有効成分としています。
多量摂取すると食中毒の原因となる可能性があるため、驚かれる方もいらっしゃいますが、治療に使用される薬剤は精製された天然たんぱく質が主成分であり、適切な用量で使用すれば人体に安全です。
美容業界で有名な「ボトックス」は、実はボツリヌストキシン治療で使用される代表的なブランド名です。
ボトックスは1989年に米国で承認され、日本では1996年に眼瞼痙攣の治療薬として初めて承認されました。その後、片側顔面痙攣や痙性斜頸などの治療にも適応が拡大されています。
美容目的では、2009年に眉間の表情シワ、2016年に目尻の表情シワの治療薬として厚生労働省から承認を受けています。
現在では、脳卒中後遺症による痙縮や様々な神経筋疾患の治療にも広く使用されており、多くの適応症で保険診療の対象となっている安全性の高い薬剤です。
歯科領域では日本ではまだあまり馴染みがありませんが、欧米では歯科治療の選択肢の一つとして活用されています。
当院では、韓国の大手製薬会社デウン製薬が開発した最新のボツリヌストキシン製剤「NABOTA(ナボタ)」を使用しています。
NABOTAは米国FDAと韓国KFDAの認可を受けており、その安全性と品質が保証されています。
ボツリヌストキシン治療は、適切な医療機関で正しく使用することで、安全かつ効果的な治療法として確立されています。
ボツリヌストキシン治療
価格表
1回/左右咬筋 | ¥38,500(税込) |
---|
ボツリヌストキシン治療
よくある質問
- ボツリヌストキシン治療は痛みを伴いますか?
- はい。痛みはありますが、注射針は非常に細いので、ごく軽度の痛みとなります。
- 妊娠中もボツリヌストキシン治療はできますか?
- いいえ、妊娠中の治療はおこなえません。また授乳中の方も治療はおこなえません。妊活中の場合、ボトックス最終投与後から女性は月経2回、男性は3ヶ月を経過するまで避妊する必要があります
- 治療時間はどれくらいですか?
-
施術自体は15〜30分ほどで終わります。
- ボツリヌストキシン治療後の注意点はありますか?
- 治療後はすぐに通常の活動に戻ることができますが、当日はアルコール摂取やサウナ、激しい運動は控えてください。
- 治療後の食事は?
- 治療後は硬い食べ物は避けてください。強く噛む必要がある食事は控えることが望ましいです。
ボツリヌストキシン治療に
伴う一般的なリスク・副作用
- 注射部位の腫れ・内出血・疼痛などが出る場合がありますが、ほとんどが一時的なものですので、時間の経過とともに自然に消えていきます。
- 軽度のアレルギー反応を起こすことが稀にあります。
- 投与後、週間は顎が重い・だるいなどの症状を感じることがありますが、時間経過とともに自然に消えていきます。
- 筋力が弱まることによって顎が疲れやすい、咀嚼困難などの副作用が発生することが稀にありますが、時間経過とともに自然に消えていきます。
- 対症療法なので年に約2回程度を継続的に行うことで効果が長続きします。
- 妊娠中、または妊娠の可能性がある方・妊娠をお考えの方は施術を行うことができません。
承認医療機器の使用について
- ・未承認医療機器の使用
- この治療で使用されるナボタ(NABOTA)は、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器です。
- ・医薬品副作用被害救済制度について
- 万が一重篤な副作用が発生した場合、ナボタ(NABOTA)は国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
- ・国内の承認医薬品等の有無
- ナボタ(NABOTA)と同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
- ・入手経路について
- ナボタ(NABOTA)は韓国のDaewoong Pharmaceutical社で製造されたものを当、国内代理販売店にて入手しております。
※注意すべき医薬品等について
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/index.html
医薬品等の使用によるリスクに関する情報は、厚生労働省の「偽造医薬品等情報センター」のウェブサイトでご確認ください。 - ・諸外国における安全性等の情報
- ナボタ(NABOTA)は韓国のMFDS(旧KFDA)で承認されています。