マウスピース矯正は寝るときだけでも効果はあるの?インビザラインドクターが解説します
2024年01月20日
透明のマウスピースを装着することによって、徐々に歯並びを矯正していくマウスピース矯正。
昨今とても人気な矯正治療法ではありますが、1日の中でマウスピースを装着する時間が長い点がデメリットだとされています。
そこでこんな疑問が湧いてくるかと思います。
「マウスピースをつけるのは寝る時だけじゃダメなの?」
今回はそんな疑問に答えるべく、マウスピースの適正な装着時間やマウスピースの装着時間を守る理由などを解説します。
マウスピースの装着時間を守る具体的な方法などもあわせて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください!
歯科矯正のマウスピースの装着時間とは?
歯科矯正治療をするためのマウスピースの適正装着時間は…1日20〜22時間が目安だとされています。
長く感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯に力を加えて矯正をするためにはこのくらいの長い装着時間が必要なのです。
1日20〜22時間となると、基本的に食事中や洗浄中以外はマウスピースを装着していなければならないことになります。
つまり、マウスピースを寝るときだけ装着しても効果はありません!
適正な装着時間を守って、寝るとき以外にも必ずマウスピースをつけるようにしましょう。
マウスピース矯正の装着時間が短いとどうなる?
先ほど、マウスピースの適正な装着時間は1日20〜22時間だと説明しました。
その装着時間を守らずに、短い時間だけ装着していると様々な問題に発展してしまいます。
装着時間が短いことによって引き起こされる問題について解説しましょう。
治療が長引く可能性がある
適正な装着時間を守っていないと、矯正の効果を得られにくいので治療が長引いてしまう可能性があります。
マウスピースによる矯正はゆっくりと歯に力を加えていき歯列を矯正する治療法なので、ある程度長い治療期間がかかります。
矯正の度合いによって治療期間は前後しますが、一般的には1年半〜3年はかかるとされてます。
もし、マウスピースを装着している時間が短ければ、治療計画通りに矯正されずに、ただでさえ長い治療期間がもっと伸びてしまいます。
元々の治療計画通りに矯正治療を進めたいのであれば、適正なマウスピース装着時間を守る必要があるのです。
歯並びが後戻りしやすくなる
歯列を矯正している途中は、歯は元の歯並びに戻ろうとする力が働きます。
マウスピース矯正は、この後戻りしようとする力をなるべくおさえるために常にマウスピースを装着して理想の歯に近づけていく治療法です。
そんな中で、マウスピースを外している時間が長くなってしまうと、元の歯並びに戻ってしまい、矯正をした効果がなくなってしまいます。
その状態で次の段階のマウスピースを装着してしまうと、矯正する幅が大きくなってしまい、強い痛みが生じてしまう場合があります。
痛みやストレスをなるべく減らして矯正をするために、装着時間が短くなってしまうことは避けましょう。
歯の根っこが露出してしまう
適正な装着時間を守らずに次の段階のマウスピースに進んでしまうと、痛みが生じると先程説明しました。
実は痛みが生じるだけでなく、歯の根っこが露出するという問題も発生するのです。
矯正する幅が大きくなってしまうと、歯に想定外の力が加わり、歯が大きく動いてしまいます。
歯が大きく動くと、歯茎の成長や修復が追いつかずに歯茎が下がった状態になってしまい、歯の根っこが露出してしまう可能性があるのです。
歯を健康に、美しく保つためにはマウスピースの適正な装着時間が必要です。
インビザラインの正しい装着時間は?
インビザラインとは、歯科先進国であるアメリカのアライン・テクノロジー社が開発した、マウスピースによる矯正治療方法のことです。
詳しくはコチラをご覧ください。
インビザラインは1999年に発表をされてから、今現在では世界中のあらゆる患者様の矯正治療の力となっています。
インビザラインによるマウスピース矯正治療も同様に、1日20〜22時間が適正な装着時間だとされています。
インビザラインは1つのマウスピースを1,2週間ほど装着した後に次の段階のマウスピースに移行します。
もし装着時間が短いと、数週間は同じマウスピースをつけていなければならなくなってしまいます。
インビザラインでの矯正治療は世界で認められている信頼と実績のある治療方法であり、柏クレイン総合歯科/矯正歯科でもインビザラインでの治療を推奨しております。
インビザラインの装着時間を守るために
装着時間を守らなければならないと分かっていても、つい忘れてしまったり、外したままにしてしまったりすることがあるかと思います。
そこで、簡単にできる装着時間を守る具体的な方法を紹介しましょう。
以下に紹介する方法を実践して、適正な装着時間を守るように意識しましょう。
予備のマウスピースを持ち歩く
装着時間が短くなってしまう原因として、外出先でマウスピースを紛失してしまうということが挙げられます。
その際に予備のマウスピースを持ち歩いていると常に装着をすることができ、装着していない時間ができることはありません。
持ち歩くマウスピースは今つけているものより、1つ前か1つ後が良いでしょう。
現状の歯並びとの差が小さく、痛みや違和感が少なくすむからです。
ただし、予備のマウスピースをつけて痛みが生じてしまうようであれば必ずすぐにかかりつけのクリニックに相談をしましょう。
スマホのリマインダーを使う
装着時間や外している時間を忘れがちな人は、スマホの機能を使ってリマインドさせておくと良いでしょう。
外した瞬間にアラームをセットして外したことを忘れないようにしたり、数時間置きにアラームが鳴る設定にしておいて常にマウスピースをつけていることを意識させたりと、様々な工夫ができます。
自分の生活習慣や性格に合った使い方をして、自分の記憶以外のところで管理ができるようにしてみましょう。
マウスピース矯正のリマインドのための専用アプリもあるので、それらが必要であればぜひ活用してみましょう。
規則正しい生活をする
基本的に変則的な行動を取らずに、規則正しく生活をすることができればマウスピースをつけ忘れるという失敗は減らすことができます。
マウスピースを装着するタイミング、外すタイミングなどを習慣化して日々の行動に落とし込んでしまえば意識をすることなく装着時間を守ることができるでしょう。
そのためには規則正しい生活が必要です。
食事の時間、睡眠の時間などを大きく動かさずに安定した生活を送れるように意識してみましょう。
矯正後の保定装置「リテーナー」の場合は?
歯の矯正治療は、矯正が終了して歯列を動かさない段階になったら、その後は「リテーナー」という装置をつけて、歯を保定する期間をとる必要があります。
リテーナーは基本的には同じ型のマウスピースを使い、歯列の後戻りが発生しないようにマウスピースをつけ続けます。
リテーナーを装着する保定期間は、一般的には矯正期間と同様だとされています。
1年半の矯正期間であれば1年半、3年の矯正期間であれば3年の保定期間が目安となります。
このリテーナーは、寝るときだけの装着でも基本的に問題はありません。
ただし、矯正終了直後は20時間程度の装着を推奨しています。
期間が経過して現状の歯並びに慣れてきたら、最終的には8時間程度でも問題ないとされています。
リテーナーは歯に力を加えるものではなく、後戻りを防ぐための装置なので、矯正用マウスピースほど長い時間の装着が必須ではないのです。
ただし、ご自身の判断ではなく、かかりつけの医師と相談のもと、装着時間を設定すると良いでしょう。
まとめ
マウスピース矯正は基本的に1日20〜22時間の装着が適正だとされています。
睡眠中のみの装着は様々な問題を引き起こす原因になってしまいますので、必ず適正の装着時間を守るようにしましょう。
こちらで紹介した具体的な方法を実践して装着時間を守れるように工夫してみましょう。
また当クリニック、柏クレイン総合歯科/矯正歯科では無料のカウンセリングを常に受け付けております。
インビザラインでの矯正治療をご検討されている方、今の歯並びにお悩みの方、どんなことでも結構ですので、ぜひともご来院くださいませ。
皆様のご来院、心よりお待ちしております。
コラム監修
柏クレイン総合歯科・
矯正歯科院長
鶴田 正
- ・医療法人社団友正会 理事長
- ・口腔外科医
- ・インビザラインドクター
歯のトラブルでお悩みの方は、ぜひ一度「柏クレイン総合歯科・矯正歯科」にご相談ください。
丁寧なカウンセリングと診察に基づいた治療で、患者様の健康的な歯と口の状態をサポートいたします。
・好きな食べ物:温泉卵